大元神楽銀之事

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目録番号:な22

担当:島根大学法文学部社会文化学科歴史と考古コース古文書ゼミ


文書画像と釈文と書き下し文[編集]

1枚目(全2枚の内)[編集]

な22-1.JPG

奉寄附当所大元神楽銀之事
 合百目定    但し丁銀也
 
右者大貫村大元神楽七年季ニ地
下氏子中人別取立を以執行仕候就夫
悪年之時分者年季相延候拙者此儀
をなげき右之銀致神納則此銀当村
括銀ニ庄屋所江預ヶ置七年之利分を以神
楽入目銀被成御執行為成就致神納候
 寄附奉る当所大元神楽銀の事
 合せて百目に定む 但し丁銀なり

右は、大貫村大元神楽七年季に地
下氏子中人別取り立てを以て執行仕り候。夫れに就き、
悪年の時分は年季あい延び候。拙者此の儀
をなげき、右の銀神納致し、則ち此の銀当村
括り銀ニ庄屋所へ預け置き、七年の利分を以て、神
楽入目銀御執行成され成就の為、神納致し候。    

2枚目(全2枚の内)[編集]

な22-2.JPG

之無候後々之神主氏子中より不
届之族於有之者中村一家并信心之
氏子急度吟味仕筈ニ御座候為後日
寄附状仕奉神納所仍如件

元禄十三年     施主
           中村金九郎
 庚辰十二月    同惣領
           同 久五郎
 
   神主
     湯浅美濃殿
   庄屋
     坂根源兵衛殿
   宮代屋
       伊兵衛
     地下氏子中

 

これ無くそうろう。後々の神主氏子中より
不届の族これ有るに於いては、中村一家并せて信心の
氏子急度吟味仕る筈に御座そうろう。後日の為に
寄附状仕り神納奉る所、仍りて件の如し。

現代語訳[編集]

大貫村大元神楽維持のために寄附した銀の事である。
合わせて百匁、但し丁銀である。

右は大貫村で七年ごとに行っている大元神楽を行うに向けて、地元の氏子や村の人々から
お金を取り立てて執り行っています。
これについて、悪年の年は延期とする事もございます。
私はこの事情を嘆き、百匁の銀を神に納めることに致しました。
これを村の括り銀として庄屋の所へ預けておくこととします。
そしてその銀を運用した利息を入目銀として、神楽を執り行うことを実現させるため、
神に納めるのです。
ございません。後々神主氏子中から不届きの族が出れば、中村一家と信心の氏子が必ず吟味する筈でございます。
後日の為に寄付状を神納申し上げるところ、以上のようなことでございます。

脚註[編集]


コメント[編集]

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