浜原村の売渡證文

提供:桜江古文書を現代に活かす会
2016年11月10日 (木) 03:38時点におけるSakurae (トーク | 投稿記録)による版
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目録番号:不明

担当:島根大学法文学部社会文化学科歴史と考古コース古文書ゼミ


文書画像と釈文・書き下し文

1枚目(全6枚の内)

P1030116.JPG

(端裏書)「久喜原養宗寺」

売渡シ申畑方林山之事

所ハ久喜原村おそをおくしたい取
    (印)
 一畑方三舛前
所ハ同断(印)
 一林山壱ケ所        但シ境目 かみハ平十郎ゟ御買被成候
                    山境しもハ長庵ゟ此度
                    買被成候山境そらハ大そね
                    限りしたハ谷限此内
    (印)             何而も無残り成
 一山役銀壱分 但シ判銀也
 〆    (印)
  此代丁銀四百目定                
右者要用銀子指支申ニ付貴殿へ断申候得者
私抱所書面之畑方林山売渡シ代丁銀四百目
慥ニ請取申候只今迄之御公納諸払等迄相済し御
公儀表内証共ニ少シ茂相障り無御座候故売渡シ
申候然上ハ当申年ゟ御公儀御年貢并ニ地下入用
等迄貴殿ゟ御勤被成御才判可被成候


(端裏書)「久喜原村養宗寺」
売り渡し申す畑方林山の事

所は久喜原村おそをおくしたい取
   (印) 
一畑方三舛前
所は同断
    (印)
一林山壱ケ所    但し境目 かみは平十郎より御買いなされそうろう
               山境、しもは長庵よりこのたびお
               買いなされそうろう山境、そらは大そね
               限り、したは谷限り、この内
   (印)          何にても残りなきなり、(印)
一山役銀壱分 但し判銀なり
〆     (印) 
 この代丁銀四百目に定む
右は要用銀子さしつかえ申すに付き、貴殿へ断り申しそうらえば、
私抱え所書面の畑方・林山売渡し、代丁銀四百目
たしかに請け取り申しそうろう、只今までの御公納諸払いなどまで相済まし御
公儀表、内証共に少しもあい障り御座なくそうろうゆえ、売り渡し
申しそうろう、然る上は当申年より御公儀御年貢并に地下入用
などまで、貴殿より御勤め成され御才判成さるべくそうろう、


2枚目(全6枚の内)

P1030117.JPG

尤三年目戌ノ十
月廿五日限ニ本銀四百匁返済仕り候ハヽ右畑谷方林山共ニ
御返し可被下候請返し仕候共只今有毛上は者へ之分ハ
御切取可被成候若右日限ニ本銀相定不申候ハヽ流地ニ
相成候定別紙不及捨証文此証文ヲ以幾々
貴殿御抱所可被成候其時我等儀ハ不及申候子々
孫々指相より少し茂出入ケ間敷儀一切無御坐候
為後念村役人証人連判ヲ以畑林山売
証文相渡し申所仍而如件

    宝暦拾四年      売り人久喜原村
     甲申四月           養宗寺(印)
               証人同村
                   重右衛門(印)
               同 同 三右衛門(印)
               同 同 儀助 (印)
               同 同 久兵衛(印)
                頭百姓 利重郎(印)
          浜原村  同村庄屋 庄左衛門(印)
            西田屋 幾六殿 

 

尤も三年目戌の十月二十五日限りに、本銀四百匁返済仕り候わば、
右畑谷方林山共に御返し下さるべく候。請け返し仕り候共、只今
有る毛上壱はへの分は御切り取り成さるべく候。若し右日限に本銀
相定申さず候わば流地に相成り候、定て別紙捨て証文に及ばず、
此の証文を以て幾々貴殿御抱所に成さるべく候。其の時我等儀は申すに
及ばず子々孫々指相より少しも出入りがましき儀一切
御坐なく候。後念の為め村役人証人連判を以て畑林山売り証文相
渡し申す所、よって件の如し。 

3枚目(全6枚の内)

P1030121.JPG

4枚目(全6枚の内)

P1030122.JPG

5枚目(全6枚の内)

P1030124.JPG

6枚目(全6枚の内)

P1030125.JPG     


現代語訳

(端書書)久喜原養宗寺
売り渡し申します畑方・林山の事
所は久喜原村
一 畑方三舛前
所は右に同じ
一林山一カ所  但し境目は、かみは、平十郎からお買いになった山境。
              しもは、長庵から今回お買いになった山境。
              そらは、大そねまで。 
              したは谷まで。此の内、なにも残すものはなくにです。
一山役銀一分、ただし判銀で。
〆
この代は丁銀四百匁に定められました
右のとおり、私が必要なお金が足りていないことを、あなたにお知らせしたところ、
私が持っている、書面の畑と林山をあなたに売り渡すことになり、代銀として丁銀四百匁を確かに受 け取りました。
今までのご公納(年貢など)や諸払いは、きちんと済ませました。
ご領主様に対しても民間の取引についても支障がございませんので、売り渡しました。
そこで、今年の申年からご公儀の年貢と村入用まであなたが納めたうえで、土地は自由にお使いください。
(今年から)三年目の戌年の十月二十五日を期限として、元金四百匁を返したならば、
右の畑や林山はお返しください。今山に生えている分の木は切
り取っていただいて構いません。期限までに元金が返せなかっ
たならば、質流れ地としてくださって構いません。別紙に捨て証文を
書く必要はなく、この証文のみで先々まであなた様の御抱え所(所持地)
となさってください。私たちのことは申すまでもなく、子々孫
々まで訴訟を起こすようなことは一切ございません。後々のために、村
役人、証人らが連判を押して、畑・林山売り証文を渡し申し上げ
ることは以上のごとくでございます。

脚註


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