諸願書扣帳
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目録番号:箱1-20
担当:島根大学法文学部社会文化学科歴史と考古コース古文書ゼミ
文書画像・釈文・書下し文
1枚目(全14枚の内)
明和六年丑ゟ 諸願書控帳
2枚目(全14枚の内)
乍恐書付を以奉願上候 一私共鉄山稼仕候ニ付大勢之者共年中夫食手 当として買請米奉願是迄御引付之通買 請被仰付家業相続仕難有奉存候然ル所 去丑年奉願御買請米之儀御引付之 御直段ニてハ難被仰付候而直段糴増石数之 儀も減少可仕旨再応御呼出被仰渡候得共 石数之儀者年中入用程積立石数相願候
恐れながら書き付けを以て願い上げ奉りそうろう
一私共鉄山稼ぎ仕りしそうろうに付き、大勢の者共年中夫食手 当として、買請米願い奉り、これ迄御引き付けの通り、買 請け仰せ付けられ、家業相続ありがたく存じ奉りそうろう、然る所、 去る丑年、願い奉る御買請米の儀、御引き付けの 御直段にては仰せつけられがたくそうろうて、直段糶り増し石数の 儀も減少仕るべき旨再応お呼び出し仰せ渡されそうらえども、 石数の儀は年中入用程積み立て石数あい願いそうろう
3枚目(全14枚の内)
4枚目(全14枚の内)
5枚目(全14枚の内)
6枚目(全14枚の内)
7枚目(全14枚の内)
8枚目(全14枚の内)
9枚目(全14枚の内)
10枚目(全14枚の内)
11枚目(全14枚の内)
12枚目(全14枚の内)
13枚目(全14枚の内)
14枚目(全14枚の内)
書き下し文
借用申す銀子のこと 丁銀二拾五貫目なり 但し申三月元日十二月切 利ノ分一割半ニシテ 右は二の丸お蔵入り米我ら共へ、仰せつけられ候ところ 才覚相ならず。貴殿へ御頼み申し入れ候へば、前書の銀御貸し 下され、たしかに借用つかまつり、米上納仕り候所、実正なり、しかる上は三月より 十二月まで一割半の加利にて元利不足なく返済仕るべく候 万一本人不埒仕り候はば、請け人より日限にきっとらち明け申すべく候 返弁方の儀ご念を入れられ候につき、この月当神門郡にて二十 四ヵ村より別紙証文相渡し候とおり少しも相違なく返弁仕るべく候 かようあい定め候上はたとえいかようの不慮新規 御国法しゅったい候とも、もうとう相違申すまじく候条後日 請け人ならびにお役所御奥書きこれを取り相渡し申すところ よって件のごとし 前書きのとおり承り届けお返弁の儀 相違これ無きよう きっと申しつくべく候御奥書き件のごとし
現代語訳
松江城ニの丸のお蔵入り米を私どもに仰せつけられたけれども 算段がつきませんので、あなた様へ御頼みいたしましたところ、前書きの銀子をお貸し くださることにことになり、たしかに受け取りました。 お借りしたうえは、3月から12月まで1割半の利息で元利ともに不足なく返済いたします。 万一私ども借主がお返しできなかった時には、請け人が日限迄にきっとお返し致します。 間違えなくお返しいたします。返済について御念を入れられたので、宝暦14年11月、神門郡にて 24ヵ村より別紙証文をお渡しした通り、少しも相違無くお返し致します。 このように決めたうえは、いかなる別の新しい法律ができたとしても、間違えなくお返し致します。以上の通り、後日、 請け人及びお役所の奥書きを取りお渡ししました。 宝暦14年申4月(明和元年・1764年)[1]
ニの丸お蔵入り米を才覚できず、丁銀25貫目の借用申し込みをする。 これによって米を上納した 3月~12月まで一割半の利で返済を約束する
■借主 雲州神門郡大津の山田又右衛門、森廣幾太
■保証人 雲州郡知伊宮の山本仁兵衛、杵築の藤間久左衛門、松江の森脇甚右衛門
■貸主 西田屋幾六、角屋庄十郎
■松江藩勝手方役人、奉行が連著保証の奥書きをしている
勝手方役人 和田理八、岡本彦助、田中幸平、後藤九兵衛、荒井助市
勝手方奉行 磯崎丈太夫、湯川治兵衛、山本覚兵衛
脚註
- ↑ 脚註のダミーです。
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