「雲州杵築富札についてお触書」の版間の差分
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これからはたとえ信仰心からの参詣であっても、春秋両方の祭礼中は決して参詣してはならない。 | これからはたとえ信仰心からの参詣であっても、春秋両方の祭礼中は決して参詣してはならない。 | ||
+ | 祭礼期間の前後のうちを見計らって、村役人へ知らせた上で参詣し、 | ||
+ | 出発と帰った日を両方必ず届けるようにしなさい。ただ、祭礼期間中、 | ||
+ | 他の国へ延期できない用事があって出向いていくことがあったならば、 | ||
+ | 目的と行き先を村役人に申し出て、指示を受けてから行きなさい。 | ||
== 脚註 == | == 脚註 == |
2015年11月23日 (月) 02:11時点における版
目録番号:て39
担当:島根大学法文学部社会文化学科歴史と考古コース古文書ゼミ
文書画像,釈文,書下し文
1枚目(全4枚の内)
2枚目(全4枚の内)
右者祭礼之砌信仰迄之心得 を以為参詣罷越候ものニ而も場所賑等之体を
右は祭礼の砌信仰までの心得 を以て参詣のため罷り越し候ものにても、場所賑わい等の体を
3枚目(全4枚の内)
見請風与心得違いたし買取候趣ニ而然ル上ハ 畢竟祭礼中参詣いたし候ゟ心得違与相聞 候間以来者縦令信仰之多免参詣いたし候 ものたりとも春秋両度祭礼中者決而参詣 いたす間敷右日限前後之内見斗村役人江 相断参詣いたし出立帰着共急度相届候様 可致若右日限中外国々江難差延要用 有之可罷越儀も候ハ`用向并ニ場所先等村 役人江申出差図可請候
見請け、風与心得違いいたし買い取り候趣にて、然る上は 畢竟祭礼中参詣いたし候より心得違いとあい聞き 候間、以来は縦令信仰のため参詣いたし候 ものたりとも、春秋両度祭礼中は決して参詣 いたす間敷右日限前後の内見斗らい、村役人へ 相断り参詣いたし、出立帰着とも急度相届けそうろう様 致すべし。若し右日限中外国々へ差し延ばし難く、要用 これ有り罷り越すべき儀もそうらはば、用向并に場所先など村 役人へ申し出で指図請くべくそうろう。
4枚目(全4枚の内)
現代語訳
右のように祭礼のときに信仰心から参詣して大社に出向いたものも、 場所が盛り上がっている様子を見て、自分も買ってみようと思ってしまう。 そうであるならばつまるところ祭礼のときに参詣をすると心得違いをしてしまうので、 これからはたとえ信仰心からの参詣であっても、春秋両方の祭礼中は決して参詣してはならない。 祭礼期間の前後のうちを見計らって、村役人へ知らせた上で参詣し、 出発と帰った日を両方必ず届けるようにしなさい。ただ、祭礼期間中、 他の国へ延期できない用事があって出向いていくことがあったならば、 目的と行き先を村役人に申し出て、指示を受けてから行きなさい。
脚註
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