「石州銀山近里巡礼縁起」の版間の差分
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2021年12月10日 (金) 21:49時点における版
目録番号:
担当:古文書に親しむ会 in 桜江
文書画像と釈文
1枚目(全27枚の内)
観音謂来 巡礼謂来 巡礼十種徳 道法案内 石州銀山近里巡礼縁起
2枚目(全27枚の内)
具一切功徳慈眼視衆生 福聚海無量是故応頂礼 此文を唱て可礼拝 南無大慈大悲観世音菩薩 種々重罪五逆消滅自他平 等即身成仏 此文を唱て可打札 抑上西国巡礼は紀州[1]めくり始給うといへ とも、一度中絶する也、其後人王
3枚目(全27枚の内)
六十五代の御門花山院御菩提 の御心かけ深きゆへ、終には御 遁世ありて御法名を入覚法 皇と申奉る、有夜夢中に 権現告曰、昔法華経一万部 御書写、播磨国書写寺開山性 空上人を冥土へ召て供養道 師に御定事おはりて、大王上人 示て仰けるは、娑婆に観音 霊地三十三所有、此地を一度 巡礼すれは、たとひ五逆十
4枚目(全27枚の内)
悪の者たり共、罪を滅し現世にて 一切の悪難を遁れ、来世にてはかな らす極楽へ往生すへし、此事若妄 語と成す十王共に地獄におつへしと 石にほり付たる記文閻魔より 上人直に請取、(摂)津国中山寺の麓に 納て今に有、はやくおほしめし 立たまふへし、たれかしも御伴ない御 道引申奉らんと御ゆめは醒に けり、法皇御悦ありて、頓て御 巡礼被遊ける、それより以来不
5枚目(全27枚の内)
改今に至りて諸人巡礼し給也、 しかれは皆望ありといへとも、或は 縁に障られ、或は身体不自由 にして上西国のおもひ立不成輩、 我か国の内にて安く巡礼し、菩 提の道に為入霊地三十三所を定 る也、爰にむかし虚公と云仙人 あり、遠き所を近く我か国の 内へ自由に引寄ておもふ、其所お めくりたりとなり、今上西国へ 不往して、此所にて巡礼せし事ハ
6枚目(全27枚の内)
是に不異、補陀洛世界も去此 不遠なり、爰に十方諸国土 無刹不現身の薩埵なれは、 南無大慈大悲観世音菩薩 と御名を唱ふる、其聲に随ひ 忽現身して、諸衆生、諸悪業、 障の苦を抜、毒害を消伏して、 楽を与たまへは、一切悪鬼虎 狼蚖蛇もがいをなす事あた ハず、すみやかに退ぬと也、大士
7枚目(全27枚の内)
の御慈悲力、海底も無窮、随 類現形広大の解脱門恒沙 も難算、諸人如此の深恩を 咸、万事をなけうち、いそき 巡礼したまひて成仏の 縁を結ひ給へし、又所を三十 三に限る事は、大士御慈悲 の余に身を三十三に化け毎 事に衆生を利益したまふ 因縁あらん也、信心深達者
8枚目(全27枚の内)
成人々は、遠き上西国をも 巡礼あるへし、不及輩ハ何そ 近き郡郷を心に任てそろ〳〵 巡礼せさらん、難有事なれ は、明日令不可謂時不待人 年、既に往きぬはやくおほ しめし立かうにて、身口 意清浄にして、無余念 一心に大悲の御名を唱へて 無疑巡礼あるへし
9枚目(全27枚の内)
南無大士観世音菩薩 熊野権現巡礼十種徳曰 一、不惑三悪道 二、照絡時可正念 三、為巡礼人家諸仏有願向 四、六観音梵字可在額 五、福智可円満 六、子孫繁昌 七、一生中膺供養僧
10枚目(全27枚の内)
八、可生補陀洛世界 九、没定可往生 十、諸願可成就
11枚目(全27枚の内)
12枚目(全27枚の内)
13枚目(全27枚の内)
14枚目(全27枚の内)
15枚目(全27枚の内)
16枚目(全27枚の内)
17枚目(全27枚の内)
18枚目(全27枚の内)
19枚目(全27枚の内)
20枚目(全27枚の内)
21枚目(全27枚の内)
22枚目(全27枚の内)
23枚目(全27枚の内)
24枚目(全27枚の内)
25枚目(全27枚の内)
26枚目(全27枚の内)
27枚目(全27枚の内)
書き下し文
現代語訳
脚註
- ↑ 熊 野権現
コメント
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